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劇場の神様。 [その他]

携帯、買っちゃいました。
私はドコモなのですが、出たばっかりのソニー・エリクソンのやつ。
早速、ワンセグを観ようとするのですが、どうもうまくいきません。
練馬は圏外なのか?機械は苦手なのよ。もう。

それはさておき。

久しぶりに、本の話。

どこに行くにも、手元に小説がないと落ち着かない私ですが、最近は忙しくて読む量が
減っておりました。
そんな中、これはなかなか面白かったです。

原田宗典「劇場の神様」。

劇場の神様.jpg

これは文庫本の表紙です。

原田宗典さんのことは知っていましたし、本も何度か手にとってはいました。
エッセイも面白いらしいですし。でも、なんとなく読まないままになっていた方です。
読まず嫌いというわけではないのですが、なんとなく、ね。
でも、帯に「ようやく自分自身が読みたかった小説が書けました」とあったもので、そりゃ
読んでみなきゃいかんだろう、と買ったのでした。

表題作「劇場の神様」以外に短編が3つ、収録されています。
どれも、毛色が違った作品が収録されています。
でも、やっぱり「劇場の神様」が一番好きかな。

演歌歌手の歌謡ショーで芝居をやっている若者が主人公です。
彼は盗癖があり高校も中退、母親からも愛想を尽かされ、なんとか芝居の世界で生きて
います。
そんな日々の中、ある日、不思議と芝居が奇跡のようにうまくいく日が訪れます。
普段はダレてしまう場面もテンポ良く進み、セリフもみんな見事。
そんな奇跡のような芝居の最中、この主人公は嫌味な先輩役者に意地悪をしようと、
せっかく押さえ込んでいた盗みを働きます。
本番中の誰もいない楽屋から時計を盗み、トイレに隠そうとしたのですが、そこを別の
役者に見つかってしまいます。
でも、もう後戻りは出来ません。知らん顔して時計をトイレに隠し、芝居に戻ります。
そして休憩時間。当然、大騒ぎになります。別の先輩役者が疑われ、それを知らん顔
してやり過ごし、後悔しながらも引っ込みがつかなくなり、そのまま芝居は進んで…。

最後は、素敵な嘘と神様の粋なはからいで幕を閉じます。
きっと、劇場の神様が奇跡を起こしたんだと思わせる終わり方。
ちょっと人情ものの落語を思い起こさせるような、心憎いストーリーとなっています。

さすがは芝居を書いている作家ですね。お見事。気持ちの良い話を書いてくれています。
いいなぁ。こういう話は好きですねぇ。
原田宗典って、こんな話、たくさん書いているんだろうか。
少し、読んでみようかと思いました。

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コメント 3

shinkagetsu

その作家は うちのマンションにいますよ。

ベンツの SLKに のっています。
by shinkagetsu (2008-06-05 01:22) 

ichiro

>議長 島耕作

ふふふ。業界ネタですね。

by ichiro (2008-06-05 10:21) 

元・隣の隣のビルの住人

> 議長 島耕作

 いや、ダークだ。実に(笑)。

 最近は決算が終わったのもつかの間、
新体制になり、また少々ごたつきそう
です。東京終わりのときにまた機会を
作れればと思います。
by 元・隣の隣のビルの住人 (2008-06-05 12:38) 

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