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シチリア!シチリア! [映画]

書きたいことはいろいろとあるのですが、あいかわらずの怠け者、なかなか更新しておりません。
まぁ、読者もそんなにはいないと思いますが、書かなきゃ誰も読んでくれなくなりますね。

はい、というわけで、珍しく連続更新です。

今回は、映画。

大好きなジュゼッペ・トルナトーレ監督の新作が、目立ったプロモーションもされないまま公開されておりましたので、慌ててシネスイッチ銀座で観て参りました。

「シチリア!シチリア!」

シチリア!シチリア!.jpg

この映画は、トルナトーレ監督の故郷・シチリアを舞台に、一人の少年がたどる人生が描かれています。
しかし、特に何かドラマチックなストーリーがあるわけではなく、こう、淡々と人生が描かれている感じの映画です。
貧しい家庭で教育も思ったように受けることができず、戦争の荒波の中、小さな街で成長し、街の美人と恋におちて強引に結婚し、政治に興味を持って活動にのめりこみ……。
と、人生ってこんなものだよなぁ、これといって大きな望みが叶うわけじゃないけど、それなりに一生懸命生きて、苦しんで、ちょっと良いことがあったりもするけど、なかなか思い通りにいかなくて、でもまぁ幸せってこんなものだよなぁ……、という誰もが感じる想いが、なんとも郷愁漂うシチリアの風景の中、描かれていきます。

今回、トルナトーレ監督は、事故のため死ぬかという目にあい、怪我が治って、あらためて故郷・シチリアを描きたくなったらしいのですが、まさにそんな内容の映画です。
きっと、私たちにはわからない想いやヒントがあちこちに隠れているのでしょう。
たまたま、後ろの座席にイタリア人(だと思う)が座っていましたが、私は何とも思わなかった場面で、大笑いしてましたからね。
なので、「ニュー・シネマ・パラダイス」のような、泣ける映画をちょっと期待して行った私としては、少々狙いが外れた映画ではありました。
明確なストーリーもないし。
でも、トルナトーレ監督らしい視点で、シチリアから人生を描いています。
きっと、ハマる人はたまらなく好きな映画なんだろうな、という感じ。
誤解を恐れずに言えば、私はフランス映画の「わかる人にはわかる。わからない人にはわからなくて結構!」という少々嫌味な感じが嫌いなのですが(「カミーユ・クローデル」を観て決定的にそう思いました)、ちょっとそんな雰囲気があります。
でもね、今回は、その「わかる人にはわかる」部分を感じることが出来なかったのが本当に残念で…。もったいないなぁ。ほんと。
あ、音楽はいつもの名コンビ・モリコーネです。もうかなりのご高齢でしょうが、元気に曲を提供してくれていました。

「ニュー・シネマ・パラダイス」では、年老いた映写技師・アルフレッドは、青年・トトに「ノスタルジーに惑わされるな!」と言って、故郷を出て都会へ行けと諭します。
故郷への想いは幻想で、そんなことは振り切って、思った通り進め、と。
しかし、今回は、もう全編、故郷へのノスタルジーだらけです。
それ以外ないって感じ。
なんか、いろんなことがあって、少しずつ変わっているんでしょうねぇ。

と、トルナトーレ監督の世界は堪能しつつ、ちょっと残念というか、ツボにはまらなくて悔しい映画なのでありました。

是非、ご覧になってみてくださいな。

追伸
エンドロールには「モニカ・ベルッチ」の名前があったのですが、どこの場面の誰だったのか、全く思い当たりません。もし観に行った方、わかったら教えてくださいまし。

ヤマト。 [映画]

えー、なんとか1月のうちには1本書きたいと思っておりました。
あけましておめでとうございます。
今年も、忘れた頃に更新しておりますので、時々のぞいてみてくださいまし。

で、新年最初のネタは、先週観てきたこの映画です。

『SPACE BATTLESHIP ヤマト』

ヤマト.jpg

私たちの年代は熱中した、あの「宇宙戦艦ヤマト」の実写版がついに登場。
一昨年のアニメがあまりにがっかりな出来だったので、今回も心配しつつ、豊島園のユナイテッドシネマで観て参りました。

その結果は…。

はい、号泣。泣きました。もう、ボロボロ泣きました。
これはヤマトです。間違いなく、ヤマトの精神を見事に受け継いでいます。
キムタクが目立ち過ぎているとか、森雪がブラックタイガーに乗っているのは変だとか、いろんな批判は目にしますが、そんなこたぁ、どうでもいいんです。
底流にあるのは、まぎれもなくヤマトの精神。
「乾坤一擲」なんて文字がちらつく某都知事監修のアニメとは違って、ストーリーもセリフも音楽も、全てオリジナルに最大限の敬意を払って作られていますし、細かなエピソードが心憎いほどヤマトファンの心をくすぐります。
これからご覧になる方もおられるでしょうからストーリーは伏せておきますが、第1シリーズの小説版のひとつをベースに、「さらば」のストーリーも織り込んで、なんとも素晴らしい出来になっています。
「斎藤」と「真田技師長」の会話のあたりなんか、なかなか心に染みますね。
また、ガミラスの攻撃で地下に追い込まれた人々の暮らしが結構すさんだ雰囲気になっていましあが、たしかに、明日の希望もなく、狭い空間に閉じ込められたらああなるだろうなぁ、と思いました。
テレビシリーズでは、地下にきれいな都市空間が広がっていましたが、こっちの映画の方が、かえってリアルに感じましたね。

こうして、もういじって欲しくない、そっとしておいてよ、と思っていたものが新しい技術とキャストで再構築され、それが成功するのを目の当たりにすると、あぁ、何事も逃げちゃいかんなぁ、と前向きな気持ちになります。
新年早々、良い物を観せていただきました。

まだご覧になっていない方は、是非、お早めに。

泣ける映画。 [映画]

ラジオ特集も組んでくれた素敵な雑誌「BRUTUS」が、今回は『泣ける映画』の特集を組んで
います。
えー、これから読もうという方にはちょっと申し訳ないですが、このネタを書いてみます。はい。

友情とか恋愛、子供、家族などいろんなジャンルで順位をつけていますが、総合で1位になった
のは、フェリーニの「道」。
あぁ。これ観ていないんだよなぁ。
2位の「グラン・トリノ」も観ていない。
きっと、人生の中で大きな損失ですね。年末年始の休みで観れるといいけど。
かろうじて3位の「東京物語」は観ています。というか、大好きな映画ですね。
4位の「ニュー・シネマ・パラダイス」は、もう何度観たかわかりません。
この前、BSで放送していましたが、上映された映画との訳の違いが気になるくらいでした。

そのほか、うれしかったのは「子供」のカテゴリーで1位だったのが「泥の河」なんですよ。
「子供」っていうカテゴリーがどうかな、とも思いますが、たしかに子供が主役で、中心となって
物語が進んでいきます。
宮本輝・大先生の原作を、小栗康平監督が見事に映像化してくれました。
「錦繍」も映画化してくれないかなぁ。難しいだろうけど。
そういえば、宮本作品では、「幻の光」を是枝監督が映画化していましたが、これはあまり
良くなかったなぁ。難しいですね。

また、「家族」のカテゴリーの第3位に、「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国
の逆襲」が入っています。
これは、まさにそのとおり。泣けます。マジで泣けます。
クレヨンしんちゃんの映画シリーズは、明らかに大人が観ることを前提に作ってあって、なんとも
しみじみ泣けるんですよ。どれでもいいので、まだ観ていない方は、是非ご覧ください。

「戦争」のカテゴリーでは、ランキングには入っていませんが、私は「キリング・フィールド」が
好きですねぇ。ラストシーン、ジョン・レノンのイマジンが流れて、離れ離れになった二人が握手
するシーンは、なかなか泣けます。はい。

そのほか、「動物」のカテゴリーで1位になったのは「となりのトトロ」でしたが…。
ま、いいか。動物じゃないだろうけど。

そのほか、いろんな有名人の方々が「泣ける映画」を紹介していますが、うれしかったのは
山田洋次監督が「セントラルステーション」をあげていたこと。
珍しくブラジル映画なのですが、父親を捜す少年と、それを放っておけない老女の交流を描いて
いて、これはほんと、良い映画です。ブラジル社会の問題を、隠さずに描いているし。
これを選ぶとは、さすがですなぁ。山田監督。(笑)

と、最近映画を全く観ていないくせに、映画ネタにチャレンジしてみました。
お粗末。

さて、今度の週末は「なくもんか」でも観に行ってみますかね。

ジェネラル・ルージュの凱旋 [映画]

いやー、風が強かったですねぇ。
家の前の道にも、飛んできた洗濯物が転がっておりました。

そんな週末ですが、まぁ結構やらなきゃいかんこともあって、ボチボチこなして
おりましたが、腹がたったのはバカカーナビ。
池袋から都心方面へ向かうのに、時間がなかったので高速使ってもいいや、と
検索したところ、護国寺から首都高に乗るよーに、との指示。
はいはい、下道はそんなに混んでいないけど、ま、急いでいるし、従いましょう。

ところが。

乗ってみると、大渋滞!なんじゃぁ、こりゃ。下は流れているよ。おい。
でも、まぁビーコンも付けているし、渋滞情報を拾ったうえでの判断なのでしょう。
渋々、渋滞に混ざります。

ところが。

「早稲田で降りろ」

おい。一区間だけかい。それも渋滞の。それも下は流れているのに。
タダじゃないのよ、日本の高速。
○ナソニックさん、金返して欲しいよ、まったくもう。

と、そんなグチは置いておいて。
最近、映画観てないなぁ、ということで、久しぶりに観て参りました。

「ジェネラル・ルージュの凱旋」。

ジェネラル・ルージュの凱旋.jpg

竹内結子様の出演作でございます。
阿部寛と組んだ、病院を舞台とした推理モノの2作目。
まぁ、ストーリーは書きませんので、どこか他のサイトで見ていただくとして…。

いやー、面白かった。
なんとまぁ、予想をはるかに超えた面白さ。
ストーリーも、単なる推理モノというだけじゃなく、現在の医療現場が抱える問題を
丁寧に描いていますし、下手なドキュメンタリーよりも説得力があります。
細かな伏線、さりげなく散りばめられたギャグ、押し付けがましくないメッセージ…。

これは、絶対に観た方がいいです。損はさせません。

でね、本当は竹内さんが良かった、と書きたいところなのですが、今回は違いました。
堺雅人さんが素晴らしいです。マジで。
雰囲気あるし、迫力あるし、流れをグイグイ作っていきます。それはそれは、見事。
いやー、良い役者ですね。

前回の「バチスタ」は竹内さんのための映画という感じでしたが、今回は堺さんの
ため、という感じですねぇ。

是非、ご覧ください。

落語娘。 [映画]

土曜日、髪を切りに行ったのですが、いつもの担当のH田さんから一言。
「最近、ブログ更新してないですねぇ。」

…。

まさか、ここでまで言われるとは(笑)。油断できませんな。

ま、ボチボチやっていきましょうか。

で、日曜日、久しぶりに映画を観て参りました。
封切られたばかりの、この映画です。

「落語娘」。

落語娘2.jpg

監督は中原俊、出演はミムラ、津川雅彦、益岡徹、伊藤かずえ、森本亮治。

goo映画によるあらすじは、こんな感じ。

(引用ここから)
「絶対、真打になる!」と、12歳の時に落語に目覚めて以来、大学の落研で学生コンクール
を総なめにしてプロの門をたたいた香須美。拾ってくれたのは奇行三昧で知られる業界の
札付き・三々亭平佐だった。
一度も稽古をつけてくれないばかりか、不祥事を起こしてしまって、寄席にも出入り禁止状態。
そんな破天荒な師匠にTV局から、これまで演じた者が必ず命を落とすという呪われた演目
「緋扇長屋」に挑む話が舞い込む…。
最近ブーム再燃が囁かれる日本の伝統芸能「落語」をテーマに、その世界に単身飛び込んで
青春を賭けた女性と、業界の異端児と呼ばれた師匠の物語。落語界の知られざる裏事情、
さまざまな演目、特にいわくつきの「緋扇長屋」にまつわるエピソードなど、ディテールへの
こだわりが楽しめる一作だ。現役の落語家たちが監修に参加、楽屋での細かい所作から
小物まで徹底指導しているという。マキノ雅彦として落語をモチーフとした映画『寝ずの番』を
監督したこともある津川雅彦の、クライマックスで見せる漂漂とした話芸もさることながら、
猛稽古を経て臨んだミムラの落語シーンは見逃せない。「寿限無」「景清」などの演目を見事
に披露している。
(ここまで)

いやー、とにかく津川雅彦の演技が巧い。さすが、という他ありません。
彼の、わがままで豪放磊落で、それでいて繊細な感じを表現するという"得意な役"を、それは
見事に演じています。
ミムラも、難しい長台詞なども見事に決めてくれていますが、やはり津川の存在感が大きい。

落語娘1.jpg

で、それは脚本と監督の相性の良さみたいなものも関係しているんだろうなぁ。
監督の中原俊さんは、以前、「桜の園」などを観たことがあります。
きれいな映画を撮る人だなぁ、文学モノが専門なのかな、という印象でしたが、こんな映画を
撮るんだなぁ、と少し驚きました。コミカルなものも、撮れるんですねぇ。
脚本の江良至さんは、「陰陽師」とか「ミナミの帝王」などのヤクザ物などを書いてこられた方
のようですが、これも新分野なのでしょうねぇ。
このコンビ、良い感じだと思います。

「ちりとてちん」が評判良いので、二番煎じの落語モノかな、と思いましたが、なかなか面白い
映画でございました。

ふぅ。今週末は書いたぞ。

追伸
髪を切りに行っているのは、こちら。
練馬「クーリエ」。

http://www.coorie.jp/

H田さん、ちゃんと登場させましたよ。

クライマーズ・ハイ。 [映画]

いやー、暑い。夏って、こんなに暑いものでしたっけ?
だめです。私にゃぁ、乗り越える自信がありません。参ったなぁ。

で、演奏会も終わって、やっと時間のとれた週末、やっと部屋の掃除を(少しだけ)やってみま
した。
夜中にもやっていたので、近隣住民の方、ご迷惑をおかけしたかもしれません。
どうもすみません。

で、ちょっとやっただけで、45リットルのゴミ袋・十数個分のゴミが発生しました。
一体、どこにこれだけの物があったのか…。
やればやるだけ、ゴミは出てきそうです。ちょっと怖くなってきました。

それはさておき。先日、映画を観て参りました。
暑くて、映画くらいしか出歩く意欲はありませんな。

観たのは、これ。

「クライマーズ・ハイ」

クライマーズ・ハイ.jpg

goo映画によると、あらすじはこんな感じ。
(引用ここから)
1985年8月12日、群馬県御巣鷹山にJAL123便が墜落、死者520人の大惨事が起こった。
前橋にある北関東新聞社では、白河社長の鶴の一声により、一匹狼の遊軍記者・悠木和雅
が全権デスクに任命される。そして未曽有の大事故を報道する紙面作り―闘いの日々が幕を
開けた。
さっそく悠木は県警キャップの佐山らを事故現場へ向かわせる。そんな時、販売部の同僚で
無二の親友・安西がクモ膜下出血で倒れたとの知らせが届く…。

事故当時、地元紙の社会部記者として取材に奔走した経験を持つ作家・横山秀夫(「半落ち」
など)が、17年の時をかけて書き上げた同名小説を映画化。確固たる信念を持ち、冷静沈着に、
時に激昂しながら報道人としての使命感で任務を遂行していく主人公を堤真一が好演、脇を
固める俳優たちの報道人“なりきり”ぶりも注目だ。混乱する現場、苛立ちから感情を昂らせる
記者とその上司たち、そして加熱する報道合戦を臨場感あふれる映像で一気に見せる。
登場人物の緊張や感情の機微をスリリングに描き出したのは、『突入せよ!「あさま山荘」事件』
の原田眞人監督。
セリフのぶつかり合い、めまぐるしいカット割―原田監督持ち前の集団シーンは見もの。
(引用ここまで)

なかなか面白かったです。大事故を前にした新聞社の大変さ、よく描かれています。
2005年のNHKのテレビドラマでは主人公を佐藤浩一さんが演じていましたが、映画は堤真一
さん。また、ドラマで大森南朋さんがそれはそれは見事な演技を見せていた後輩記者役を、
あの堺雅人さんが演じています。良い役者ですねぇ。

で、感じたのは、映画もたしかに良い出来なのですが、テレビドラマは良く出来ていたなぁ、と
いうこと。特ダネを載せるかどうするか、その葛藤の緊迫感は、ドラマの方が上だったかもしれま
せん。大森南朋さんのキレ方が良かったのかもしれませんねぇ。

で、ドラマでも映画でも出てくる場面なのですが、特ダネの裏とりをする時間を稼ぐために、編集局
の記者たちは配送用のトラックの鍵を隠してしまいます。なかなか無茶なことするなぁ、と思って
いたら、先日、某新聞社で長年記者をされていた方からは、もっとすごい話を聞きました。
その昔、まだ青森などに東京から夜行列車で新聞を運んでいた頃は、上野駅の線路に寝転がって
列車を停めたりしたことがあったそうです。

うーむ。事実は、小説を上回っていたようです…。

アフタースクール。 [映画]

あぁ、日曜日の深夜でございます。休みが終わってしまうなぁ。
何やっていたのかわからないうちに、また月曜日が来てしまいます。
あ、そうだ、明日は副都心線の開通でダイヤが変更になっているから、注意しないと。

で、そんな週末、土曜日に映画を観ました。久しぶりですねぇ。「陰日向に咲く」以来か。
今回は、また邦画です。これ、観たかったんですよ。

「アフタースクール」。

アフタースクール.jpg

スタッフ&キャスト
監督&脚本:内田けんじ
製作:酒匂暢彦ほか
撮影:柴崎幸三
音楽:羽岡佳
主題歌:monobright
出演:大泉洋、佐々木蔵之介、堺雅人、常盤貴子、田畑智子、北見敏之、山本圭、
伊武雅刀ほか

いやー、面白かった。これは是非、観ていただきたい。日本映画、がんばってます。
ハリウッドがなんぼのもんじゃ。この爽快感は、日本映画ならではのものです。うん。

とにかく、伏線だらけのストーリー展開なので、あまり書くとマズイです。
なので、観に行った方は、何気ないセリフも気を抜かずに聞いておいてください。
いえ、覚えておくとかそんな面倒なことではないんです。何気ない世間話のようなセリフ
を、流さないでちゃんと聞いておけばいいんです。すると、後で「おー、そういうことかぁ」と
驚くことになるでしょう。ほんと、何気ない会話とか、そんなことです。

種明かしにならない程度に、ちょっとだけ。
大泉洋は中学校の教師です。で、近所に住む同級生の堺雅人は、商社勤務のエリート
サラリーマン。常盤貴子は、その身重の奥さん。で、ある日、堺雅人が仕事に行ったまま
行方不明になります。
すると、なにやら筋の悪いところから借金をしている「大人のおもちゃ屋」の佐々木蔵之助
が、中学校の時の同級生のふりをして近づいてきます。どうやら、筋の悪いところから、
堺雅人を探すよう頼まれたらしい。堺雅人は、どうも会社のヤバイ仕事にからんでいるよう
な気配が…。

とにかく、話の流れていくテンポが良い。
全くダレるところがありません。
そして、あれよあれよという間に、誰が誰をだまそうとしていたのかわからなくなります。
どいつが悪者?どいつが逃げなきゃいけないの?

最後、スッキリします。あぁ、そういうことだったのね。
これは、是非、ご覧ください。
役者はみんな、巧いですよぉ。

そうそう。
この話を友人としていて、大泉・堺・佐々木の3人を「若手」と私が言ったところ、それは
若手ではないだろうと、ツッこまれました。
いや、私ははっきりと言います。私より若いヤツは、みんな若手じゃぁ。
だから、この3人も若手。決定。これから先も、ずーっとこの基準は適用されるでしょう。

さて、時刻表を確認してから寝ますかね。

追伸
ETCの調子が悪い。カードが入っているのに、突然「カードを入れてください」というアナウンス
が出ます。
何度か入れ直すと復活するのですが、これは高速を走行中にはかなりビビります。
で、ついに先日、料金所でゲートが反応しませんでした。用心していたのでバーに突っ込んだ
りはしませんでしたが、係員を呼ぶはめに…。修理しないとなぁ。

陰日向に咲く。 [映画]

やられました。
いえね、そんなに期待しないで観に行ったのですよ。
芸人が書いた小説を映画化した、話題先行の映画なんだろうって…。

いやぁ、これはすごいですよ。マジで。ここ数年で観た映画では、間違いなくベストワン。

『陰日向に咲く』

陰日向に咲く.jpg

なかなか上手く生きることのできない、都会に暮らす数人の物語が、それぞれ描かれます。
ギャンブルにおぼれて借金取りに追いまくられる青年、母親のかつての夢の跡を探す女性弁護士、
浮浪者に何か惹かれるものを見つけ、生活を共にする中年サラリーマン、売れないアイドルを追い
かけるアキバ系の青年などなど。
それぞれがじんわりと心に染みるショートストーリーなのですが、それが物語が進むにつれ、ちょっと
ずつ重なっていきます。少しずつ、何かに引き寄せられるように。
そして、東京に台風がやってきた夜、そのみんなに奇跡が起こります。
それぞれの想いが重なって、それぞれの人生がちょっとずつ重なって…。

出演は岡田准一、宮崎あおい、西田敏行、三浦友和など。

とにかく、物語の作りが巧い。いろんな物語が、少しずつ、過不足なく重なっていきます。
それが、全然わざとらしくないんですよ。だから、説得力があるし、そんな偶然があるわけはない
だろう、という批判的な気持ちも起こりません。素敵なファンタジーになっています。
心ニクい偶然の数々、これが泣かせるんですよ。意外な人が、やっぱり意外な人と繋がっています。
人間って、いいですねぇ。私も生き方を考えないといけませんかね。

帰りに、劇団ひとりの原作小説を買ってきました。こりゃ、読んでみないといけません。

とにかく、是非、観てください。間違いなく、ここ数年では一番良い映画です。
爆笑問題の太田光は、この原作を読んで「これが直木賞をとらなかったら、日本の文壇は腐って
る」と言ったそうですが、私は、これがアカデミー賞をとらなきゃおかしいと思います。

もう一度、観に行こうかなぁ。マジで。

是非!

追伸
新宿で観たのですが、通りを歩いていると、何やら人だかりが。
なんだろね、と思っていたら、みるみる消防車などが大集合。
火事かな、なんて軽く横目で見て通り過ぎましたが、後でニュースを観たら、飛び降りだったそう
です。
いやー、一歩間違ったら、巻き込まれていましたね。
だって、歩行者天国の新宿通りですよ。紀伊国屋書店のすぐ隣、シティバンクの前。
よく人に当たらなかったもんだ。怖いなぁ。もう。

チーム・バチスタの栄光。 [映画]

オーケストラの本番も終わり、久しぶりに何の予定もない暇な休日、映画を観てきました。
徒歩3分のところにユナイテッドシネマ豊島園があるので、本当に便利です。
土曜日の23時10分から、フジテレビのドラマ「ロスタイムライフ」を観て、それから24時スタートの
回に間に合います。
深夜割引で安いし。

で、行ってきたのはこの映画。
「チーム・バチスタの栄光」。

goo映画によると、紹介文はこんな感じ。
『成功率60%といわれる心臓手術「バチスタ手術」を26例連続成功させていた、東城大学付属
病院の専門集団「チーム・バチスタ」。しかしその手術が3例連続で失敗するという事態が起きた。
原因は果たして事故なのか? それとも故意の“殺人”なのか?? 心療内科医の田口は院長の
命で手術失敗の内部調査を行うことに。聞き取り調査の結果彼女は単なる事故として調査を終了
しようとするが、そこに厚生労働省の白鳥が現れ……。』

本物の医者が書いた原作のようですね。
それは読んではいませんでしたが、結構話題になったミステリーです。
で、映画の方も、なかなか面白かったです。
まぁ、むちゃくちゃ凝った作りではありませんが、個性的な役者をそろえ、なかなか見ごたえが
ありました。
久しぶりに見た吉川晃司も、外科医役がなかなか格好良かったです。
あ、阿部寛もさすが、という演技。

で、おわかりでしょうが、何故、私がこの映画を観に行ったか?
はい、それは竹内結子が主演していたからですね。
これがいいのよ。マジで。
彼女は、今放送中のドラマ「薔薇のない花屋」のような影のある役よりも、この映画のような
ちょっと天然ボケ系の役が合っているように思います。
いやー、良い。かわいいし。
でも、きちんと表情で演技を出来る女優ですね、それはそれは見事です。
少々、冷静な判断が出来ていないかもしれませんが、この映画は彼女の出来次第、という
映画だったのではないでしょうか。その面では、大成功です。うん。
「竹内結子の、どこが良いのかわからん」という遅れた方、是非、観てください。
絶対にハマります。

で、その帰り道。
夜中の2時過ぎの練馬の住宅街、ふと見ると前方に猫の姿が。
なんかデカイなぁ。この辺は食糧事情が良いのか?野良はもう少しワイルドでなきゃ…。
って、おい。違うぞ。こりゃ、タヌキです。狸。
1メートルくらいまで近づいてみましたが、逃げる様子もありません。
慌てて携帯で写真を撮ってみましたが、さすがに暗くてダメでした。
ま、あの感じではこの辺に住み着いているのでしょうし、また会えるでしょう。
いろいろと問題もあるのでしょうが、間近で見たタヌキは、結構かわいい顔をしていました。


HERO。 [映画]

めっきり寒くなりましたが、空が高く気持ちの良い天気の休日でした。
で、そんなせっかくの良い天気の中、近所のユナイテッドシネマ豊島園で映画を観て参りました。
そろそろ上映も終わるのでしょうね、お昼の12時30分からの回のみの上映だったのはこちら。

「HERO」。

主演のキムタクの写真は、さすがにあの事務所ですから、ネット上にあるわけがありません。
と、これもマズイんでしょうが。

大人気テレビシリーズの続編ですから、ご覧になった方も多いでしょうね。
気になっていたのになかなか観に行けず、やっと観て参りました。

ストーリーは、特番ドラマの続きですね。
悪徳大物政治家にからむ事件を、キムタク演じる検事が追い詰め、スカっと解決します。
ネットで検索してみると、いろんな方のブログで感想が書かれていますが、皆さんなかなか
厳しいご意見のようです。お手軽に作っている、と。

でもね、私はとても面白かった。
とにかく、脚本は良い出来だと思います。
いろんな伏線をはって、それを絶妙に繋いで、ところどころにギャグも散りばめて。
途中、韓国まで証拠品を探しに出かけるのですが、それがとってつけたような無駄な話だと
書いている方もいましたが、私はそうは思いませんでした。
たしかに、韓国の人気俳優(イ・ビョンホン)が登場するのはご愛嬌でしたが、そこで松たか子
演じる事務官が書いた韓国語の会話ノートが、最後にとても素敵な小道具になりますし。
テレビシリーズを観ていない方はちょっとわからない部分もあったでしょうが、もし観ていなく
ても、それなりに楽しめたのではないでしょうか。

監督の鈴木雅之さんは、「王様のレストラン」「ショムニ」などを手がけた方。
ふむ、なるほど、テンポの良い映像でした。
先ほど"良い出来"と言った脚本は福田靖さん。「救命病棟24時」の方ですね。
ここまで面白い物語だと、たしかにキムタクでなくてもよかったかもしれない、なんて思って
しまいました。つまり、キムタクの人気を借りなくても、きっと評判になっただろう、と。
でも、やはり松たか子は別格。あの演技は、他の人では無理です。うん。

もう少し、上映も続くようです。
まだの方、是非。

追伸
その後、夜はうちのオケのたかちよさんとA部さんと一緒にゴハン食べました。
が、たらふく食べた後にコーヒーを飲みに寄ったデニーズで、たかちよさんはこれをご注文。

あっという間に完食。すげー。久しぶりに見たな、パフェ。


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