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芙蓉鎮。 [映画]

今日の土曜日、ちょいと池袋へ買い物に。
HMVに寄って、今度やるレオノーレの3番のCDを持っていなかったのでそれを買って、ふとDVD
の売り場をのぞいてみると…。

おぉ!「芙蓉鎮」のDVDがあるじゃないですか?
やっと発売になったのかぁ。

この映画、私が一番好きな映画で、ビデオが廃盤になり、DVDになるのを心待ちにしておったの
でした。
一応、ヤフオクで中古レンタル落ちのビデオは入手しましたが、やはりちゃんとDVDで手元に欲しい
ですもんね。

この「芙蓉鎮」。1987年の中国の映画です。
舞台は、1963年・文化大革命の時代の中国・湖南省にある小さな街「芙蓉鎮」。
主人公の女性・胡玉音(フー・ユーイン)は、夫と一緒に小さな米豆腐の食堂をやっています。
朝早くから必死で働き、コツコツお金を貯め、やっと念願の家を手に入れます。
しかし、共産党の指導部から「資本主義者」と糾弾され、家は没収、抵抗した夫は殺されてしまい
ます。そして彼女は全てを失くし、街の清掃の仕事をやらされます。
しかし、そこには同様の境遇に置かれていた街一番のインテリ・秦書田(チン・シューティエン)が
いました。最初は彼を避けていた彼女も、その優しさに次第に心を開き、一緒に暮らし始めます。


これは、ユーインとチンが党幹部の悪さをのぞいているところ。

そして子供が出来た時、また党の指導部は意地悪をします。夫を遠くの収容所へ送ってしまうの
です。
身重の彼女に対し、夫はこう叫びます。「生きろ!はいつくばっても、生きろ!」…。

その後、文革が終わるところまで物語は続きますが、まぁそこは是非、映画をご覧ください。
監督は謝晋(シェ・チン)。中国の大御所ですね。
文化大革命の無意味さ、バカバカしさ、その罪を真正面から描いています。
そんな政治に振り回されながらも懸命に生きている人々を描いて、素晴らしい作品に仕上げて
います。見事。

初めてこの映画を観終わったとき、立ち上がれませんでした。
こんなすごい映画があったんだ…。
いろんなものが心の中に残って、しばらくは、その整理がつきませんでしたね。
生きていくということ、人を信じるということ、人が人にしてしまうこと、政治のバカバカしさ…。
いろんなことを伝えてくれる名作です。

人生最高の映画は?と聞かれると、私は迷わず「芙蓉鎮」と答えています。
ご覧になっていない方、是非。


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